ケアコム Carecom Smile

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共創いただいた病院医療法人 中央群馬脳神経外科病院様

使いやすさと安全性を追求した
手軽な離床センサー

子機アタッチメント(離床検知用)

共創いただいた病院医療法人 中央群馬脳神経外科病院様

使いやすさと安全性を追求した
手軽な離床センサー

子機アタッチメント(離床検知用)
子機アタッチメント (離床検知用)
握り押ボタンに取り付けて、患者さんの離床動作を検知するアタッチメント。患者さんがベッドで上体を起こしたり、ベッドから離れようとすると握り押ボタンが動作し、ナースコールで通知します。一般的なクリップセンサーと異なり、親機やPHSで復旧できるため、看護スタッフの重複した駆けつけの回避に役立ちます。

Project Menber

ご協力いただいた看護部の皆様

(左から)

看護部長 関根 晴美さん
師長 清水 仁美さん
主任 佐竹 誠さん
師長 八木 かをりさん

本ページの内容は、2015年より開始した取り組み時の情報に基づいています。

中央群馬脳神経外科病院様では、握り押ボタンにクリップと引き紐を使って自作のアタッチメントを取り付けた、簡易の離床センサーを使用されていました。弊社のエンジニアが病院様を訪問した際に見かけたことが、製品開発のきっかけでした。

関根さん 病棟で、
患者さんの離床が
問題になっていました。

Step1

大きな悩みは
鳴り続ける呼出音

関根さん

当院が以前使用していた離床センサーは、患者さんの衣類などにクリップで装着し、磁器が着脱することでセンサーが反応してナースコールで知らせるタイプでした。このタイプのセンサーの場合、外れた部分を元に戻さない限り呼出音が鳴り続けてしまいます。患者さんには磁器の片方が付いたままですから、ベッドから離れてどこかへ行ってしまい、磁器を元の状態になかなか戻せないでいると、何人かのスタッフが病室に駆けつけてしまうという状況が発生していました。

そこで、一人の看護師のアイデアから手づくりで製作したのが、ナースコールの握り押ボタンを利用したセンサーです。ナースコールと同じように親機や廊下灯、ベッドサイドで復旧ボタンを押せば、呼出音が鳴り続けることがなくなると考え、自作のアタッチメントを取り付けて、簡易の離床センターとして使用していました。しかし、時々呼出がうまくかからなかったり、故障が多かったため、対策を検討していました。

Step2

試作品の製作をご提案

山田

私たちは、病院様の頭を悩ませている問題を解決するお手伝いをさせていただきたいと考えました。そして、看護部長や看護師の皆様、作業療法士の方々にコンタクトをとらせていただき、病院自作のアタッチメントに代わる試作品の製作をご提案しました。

必須条件は、故障しにくく、今ある設備で離床の機能を実現できる製品であること。そして、取り付けが容易で、安定した検知を実現するもの。さらに、患者さんが興味をもつ装飾になっていないことへの注意も必要です。安易に触られて誤報につながらないようにするためです。

試作品製作に合意いただいた病院様のご期待にしっかりと応える製品をつくりたいと強く思い、社内へ提出する「新商品提案書」の作成にも力が入ったことを今でも思い出しますね。

タッパーを活用した試作品。月曜日にヒアリングを行い、
火曜日には問題点を改良した試作品をご提供。
スピード重視のお客様接点活動として対応した

ケースに握り押ボタンをセット。改良を重ねて製作した試作品

引き紐が引かれたら呼出がかかる設計

Step3

病院様で実際に試用して検証!

宮川

当時は、かなり気合が入ってましたよね(笑)。私も、ほかのメンバーも負けず劣らずで、細かな改良を何度も、何度も重ねて試作を進めていきました。

試作品は、四角い透明ケースに握り押ボタンを収納し、ケースに取り付けた紐を引くことで握り押ボタンが押された状態になる構造にしました。大型クリップでベッド柵に取り付けることができるようにもしました。

試作品ができたら、病院様で実際に試用していただけることになりました。現場で使用されている握り押ボタンに試作のアタッチメントを装着し、2週間程度使って問題点の洗い出しを行っていただきました。

病院様からは「簡単に設置できた」「患者さんによって紐の長さが変えられてよかった」などと評価をいただきました。故障もなく、確実に患者さんの離床を検知できることが確認でき、よい滑り出しだったと思います。また、ベッド柵への取り付け方法や、床に落としたときの衝撃で故障しないかといった課題も抽出することができました。

大型クリップでベッド柵に
固定できるようにした

Step4

数々の工夫と配慮が満載!

目指すは、小型で軽量、シンプルな構造です。しかし、シンプルさを優先しようとすると、別の問題も浮上します。紐を引いたときの力を確実に伝えるために、紐やパーツ類を何種類も用意して。ボタンが押されたタイミングで安全装置が外れるようにするのには、大変苦労しました。

また、特に大切にしたことは「なるべく患者さんに負担がかからないようにすること」。患者さんに直接触れる部分が多い製品なので、軽さはもちろんですし、角のない丸い部品を使用するように配慮しました。そして、紐が輪っかになるところは頭が通らないような長さにするなど、安全性にも工夫の限りを尽くしました。

アイデアから試作までの対応が早く、何度も現場に足を運んで、スタッフと話し合いながら改良を重ねていくケアコムさんの姿勢が、とても印象に残っています。 関根さん

始めは、現場の看護師さんが手づくりで、
紐を多方向から引っ張っても呼出がかかるよう工夫されていた

Step5

ついに、完成!

こうして完成したのが「子機アタッチメント(離床検知用)」です!最終的には、弊社の既成の子機アタッチメントに引き紐を取り付けるという形になりました。

病院様では、親機やPHSの操作で復旧できるため、スタッフ様が重複して患者さんのもとへ 駆けつけることがなくなり、故障も少なく安心してお使いいただいているようです。とても貴重なご意見をいただき、また、現場で試用していただくなど多大なるご協力をいただきました。本当にありがとうごございました。

関根さん

こちらこそ、本当にお世話になりました。ケアコムさんは、現場で困っていることを技術で解決するノウハウをおもちです。これからもさまざまな課題解決に協力していただけることを期待しています!

既成の子機アタッチメントを
利用した試作品

発売されてまだ間もない製品のため(2018年発売)、今後も改良を重ねてより多くの方々に安心してご利用いただける製品にしていきたいと思います。

病院概要

医療法人中央群馬脳神経外科病院

所在地
〒370-0001 群馬県高崎市中尾町鳥羽前64-1
開設
昭和63年4月
病床数
88床
ホームページ
https://www.cgn-h.com/

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