メンバー
黒澤柊花さん
川上彩佳さん
小松結菜さん
「未来のケアを考える」特別授業レポ、第3弾!
子どもたちが「未来のケア商品」を発案。
ノートパソコンを巧みに操作しながら、
約60名の生徒全員がアイデアを発表しました!
2024年2月8日、玉村町立中央小学校様で「未来のケア商品」発表会が行われ、小学4年生の子どもたち約60名が参加しました。玉村町のさまざまな学校で開催されているこの企画。同校は昨年3月にも現小学5年生による発表会を実施しており、「楽しかったので次の4年生でも実施したい!」との声を受けて2年連続での開催が決まりました。ケアコムは今回も講師として参加。ドキドキ、わくわくな発表会の様子をレポートします。
玉村町立中央小学校様では総合的な学習の時間※に、学年別の学習の柱を設けており、小学4年生は福祉教育に取り組んでいます。その一環としてケアコムとともに行ったのが、「未来のケア商品を考えよう」という授業です。
まずは2023年11月16日の「ケアを考える授業」で、日本のケアの現状やナースコールの歴史について勉強。実際にナースコール親機・子機にも触れながら、ケアコム製品にどんな工夫が込められているのかを学んでもらいました。
ケアについてじっくり勉強したら、いよいよ「未来のケア商品」を考えます! 一人ひとりが自由にアイデアを持ち寄り、グループの仲間と意見を交換。発表会に向けて一つのアイデアにまとめていきました。途中、ケアコム社員も参加した中間発表で「もっと具体的なアイデアになるといいですね」というアドバイスをさせていただくと、インターネットの情報をもとに費用を計算したり、友だちや先生にアンケートをとって集まった意見をグラフにしたりと、内容をどんどんパワーアップさせていったそうです。
※自らが課題を発見・解決し、自己の生き方を考えていくための能力を育成することを目標にしている授業
リーダー黒澤さん
メンバー
黒澤柊花さん
川上彩佳さん
小松結菜さん
AI機能が付いている白杖を考えました。この白杖を持った人がドアに近づくと、自動で開きます。普通の白杖は2,000~5,000円くらいなので、視覚障がい者の人が買いやすいように、AI機能付きで9,000円くらいにします。
リーダーサガワさん
メンバー
サガワアリスさん
松田礼奈さん
野口杏斗さん
栗原慈平さん
乗っている人がもっと便利になる車椅子を考えました。ボタンを押すとロボットの足が出てきて段差が登れたり、夜になると自動的にライトが点いたり、自分の体が健康かどうかを教えてくれたりします。目が不自由な人のために、目的地を言ったらそこへ連れていってくれる機能もあります。
リーダー青木さん
メンバー
青木美波さん
岩井莉奈さん
小林優菜さん
髙木叶愛さん
遠田悠乃さん
どんな人でも買い物ができる自動販売機を考えました。車椅子の人でも手が届くようにボタンは1m~1m30cmの高さにあり、目の見えない人でも買い物ができるように点字も書いてあります。ソーラーパネルで電気を貯めているので、山の中や災害時など電気が通らない場所にも設置できます。
リーダー金子さん
メンバー
金子茉生さん
土田梨夏さん
4年1組でアンケートをとったら、26人中18人が歯みがきをするときに口の中が見えにくいと答えていたので、口の中が見える歯ブラシがあったら助かると思いました。この歯ブラシは先端に小型カメラが付いていて、口の中の映像が画面に映し出されます。持ち手にはスピーカーがあり、歯に何かが詰まっていたら音で知らせます。
リーダー橋本さん
メンバー
橋本結斗さん
早川和真さん
ひろせ翔さん
瀧澤佑真さん
根岸蒼歩さん
障がいにより移動手段が限られている人が、今よりも快適な生活が送れるようにHOSPICarを考えました。番号や顔認証でドアを開けると、安全に車に乗るためのスロープが出てきます。体調不良になったときのために、センサーが反応して自動的に病院に知らせる機能も付いています。
残る11グループのアイデアも子どもたちの工夫が詰まった力作ばかり。ノートパソコンでつくった資料も、それぞれの個性がきらりと光っていました! 各グループの資料をダイジェストでご紹介します。
他グループの発表が終わると真剣に感想を書いたり、束の間の休み時間にもグループで作戦会議をしたり、子どもたちの一生懸命な姿が印象的でした。保護者の方々やケアコム社員も、ユニークな発想にときおり笑みをこぼしながら発表を見守っていました。
発表後、玉村町教育委員会の方からは「とても感動しました」という感想とともに、「どんなときも自分ごと化して考えることが大切です。これからも困っている人がいたら、自分のこととして考えてみてください」とのメッセージが送られました。
メンバーの意見をまとめるのをがんばった
緊張しないで発表できた!
友だちの発表がとても上手だった
アイデアを聞けて楽しかった!
中嶋秀人先生
グループで協力し、一つのものごとを追及する経験は、子どもたちにとってよい学びになると思います。中間発表をはさんだことで、関連するデータを調べるなど、より学習を深められたのもよかったですね。これからも「困っている人のためにどんなことができるのか」という視点を大切にしながら、成長していってくれるといいなと思います。
酒井かおる先生
「こんなものをつくりたい」「家の人に聞いてみよう」など、自主的に学習を深めていく姿が印象的でした。中には具体的な意見を発表に取り入れるためにクラスメイトや教職員にアンケートをとったグループもありました。今回はじめてGoogleフォームを使ってアンケートをつくった子もおり、新たな経験を積むよい機会になったと思います。
今回が二度目の開催となりました。実は、昨年この授業を受けた子どもたちから好意的な反応が多く届いたんです。正解のない問いについて自分なりに考え、発表し、ケアコムさんからコメントをもらう体験がとても楽しかったようです。前回は選抜されたグループだけ発表しましたが、今年は全グループが発表できるようにしたので、一人ひとりがより自分ごととして取り組めたように思います。今後も続けていき、より充実した内容にしていけるとうれしいです。
青木栄二校長
未来のケアについて考えた経験が、
子どもたちのさらなる成長につながりますように。
今後も地域の方々とともに、
人や町の未来を明るくする活動を続けていきます!
遠藤広樹
社長室
地域活性化担当
ゼネラルマネージャー
今年もユニークなアイデアがたくさんありましたね。子どもたちのアイデアには特別なフィルターがかかっておらず、純粋に「あったらいいな」という気持ちから生み出されるので、ハッとさせられることが多くあります。中には自分の好きなものを絡めながらマニアックな提案をしてくれる子もいて、面白かったです。気づき、考え、場に出す。この一連の経験ができる機会を、今後もつくっていきたいと思います。
山田昌利
生産グループ担当部長
兼 価値共創グループ
価値共創チーム
バリューコーディネーター
今回もケアを考える授業から参加し、ケアの歴史などについてお話しました。身近な困りごとから遠い人の困りごとまでいろいろな課題と向き合っていて、発想力の豊かさに感心しました。また、中間発表から本番までの間で内容がより濃くなっており、「自分たちの考えを伝えたい」という思いが感じられました。未来のケアという一つの課題を考え、調べ、相談し、また考え、納得し……最適な答えを導き出す過程で、難しさや達成感を少しでも感じてもらえたのならうれしいです。
坂本祐二
開発グループ
兼 SMILEユニット
ゼネラルマネージャー
課題を解決するオリジナリティあふれるアイデアはもちろん、最新技術としてすでに発表されている製品と重なるアイデアもあり、子どもたちの提案力の高さに驚きました。「こんなこと実現できないよね」と思っても、考え続けることで世の中の技術の発展によって実現することもあります。自分自身で新しい技術を生み出すこともできると思いますので、これからも課題の解決方法を考え続けてみてほしいです。
松波智仁
生産グループ
係長
未来のケアについて子どもたちがどのように考えているかを知り、自分自身の刺激や気付きにつながればと思い、参加しました。どのグループもよく調査し、事実やデータをもとに資料をまとめていたのが印象的でした。自主的に考え、調べ、まとめ、発表する過程で大変さや難しさを感じたと思うので、ぜひ今後に活かしていただきたいです。
玉村町立中央小学校
発表会には、保護者の方々、玉村町教育委員会、ケアコム社員が駆けつけました。冒頭、ケアコムの製品開発の責任者から「もしかしたら製品化のヒントにさせてもらうかもしれません」と伝えると、子どもたちはより一層気合いの入った表情に。
発表順がまわってくると、マイクとノートパソコン、ときに指し棒も使いこなしながら「未来のケア商品」を発表していました。かつて食堂として使われていたほど広い会場でしたが、端の人までしっかりと声が伝わる堂々とした話しぶりでした。ここからは全16グループのアイデアを一挙にご紹介します。