玉村町立中央小学校 様
小学4年生の福祉の授業で、
「未来のケアを考える」特別授業を開催。
困っている人を助ける「未来のケア商品」を
子どもたちが一生懸命考えました!
小学4年生の福祉の授業で、
「未来のケアを考える」特別授業を開催。
困っている人を助ける「未来のケア商品」を
子どもたちが一生懸命考えました!
のどかな田園風景が広がる群馬県佐波郡玉村町。1983年に創立した玉村町立中央小学校様では、427名の子どもたちが元気よく学校生活を送っています。2023年3月に、小学4年生の子どもたちが考えた「未来のケア商品」の発表会が開催されました。ケアコムは講師としてこの発表会に参加。大人顔負けのユニークなアイデアがたくさん生まれた発表会の様子をレポートします!
小学4年生の総合的な学習の時間※で福祉に関する授業を行っていた玉村町立中央小学校様。校長先生からお声がけいただき、2023年1月18日に「ケアを考える」をテーマにケアコムが特別授業を開催しました。日本のケアの環境やナースコールの歴史などをお話しし、「ケアとは何か」を学習してもらいました。「玉村町の病院数は?」と、子どもたちにとって身近な話題でクイズを出すと、興味津々で授業に参加。ナースコールの親機と子機を用意し、子どもたちに実際に操作してもらう一幕もありました。
ケアのことをいろいろと考えてもらった後は、ケアコムから「未来のケア商品を考えて、発表しよう」という宿題を出しました。発表会までの間、子どもたちはパソコンを使って発表用の資料を作成。ときには休み時間を使い、同じクラスの友だちに相談したり、担任の先生からフィードバックを受けて試行錯誤することも。「どうしたら役に立つモノができるかな?」と真剣に考え、宿題に取り組んでいたそうです。
※自らが課題を発見・解決し、自己の生き方を考えていくための能力を育成することを目標にしている授業
覚えたい手話を音声や文字で入力すると手話が画面に映し出される、手話を覚えるための専用タブレットです。授業で手話を調べていたとき、手話が絵や写真だけで説明されている本だと、手の動きがよくわからなかったので、動画で覚えられるといいなと思い、考えました。
堀谷さん
義足と連動したアプリで歩く環境に応じたモードを選ぶと、動きを調整できる義足です。ふだんの生活で義足を使っている人たちのことを調べていると、天気が悪い日や足場の悪い所を歩くとき、荷物を持ち歩くときなど、困る状況が多いことに驚いて、解決する方法を考えました。
西園さん
握力が弱い人向けの商品です。マジックテープを手と食器に付けて使用すれば、自分の力で食事ができます。義手を使っている人のための商品はたくさんあるけれど、握力が弱い人のための商品があまりないことに注目して、思いつきました。
税田さん 佐久間さん
前原さん
GPSを搭載したナースコールとスマホアプリを連動した商品です。認知症のお年寄りにナースコールを身につけてもらうことで、道に迷ってしまうなどのトラブルがあったらアプリに通知が届き、すぐ対応することができます。また、防犯ブザーとして使用することやペットの捜索にも応用できます。
相原さん 杉本さん
新井さん
自動の洗車機のような機械で、介護が必要な人でも一人で安全に体を洗える商品です。介護が必要な人が、恥ずかしく思わずに体を洗うにはどうすればいいかなと思い、考えました。介護をする人の負担も減るのでよいと思います。
野口さん サクモトさん
内田さん
話すことが難しい患者さん向けに、ひらがなやローマ字のキーボードで用件を打ち込めるナースコールを考えました。緊急用のボタンを付けたり、キーボードをベッドに固定するなどして使うと、もっと便利になります。
塩野さん
目が見えない人で、さらに「コミュニケーションが苦手だな」と思っている人向けに、AIアシスタント機能が付いた白杖を考えました。誰かに何かを聞いたりすることができなくても、AIアシスタントに聞けば、天気予報や道路の状況などの情報を教えてくれます。
吉田さん 中嶋さん
子どもたちが考えた未来のケア商品は、どれも「使ってみたい!」と思うようなものばかり!中には価格が設定されている商品や、故障をしたときの対応、商品のお手入れ方法など、細かい部分まで考えた発表もありました。ケアコムから「商品を思い付いたきっかけは?」「ほかの場面で使うには?」と質問を投げかけると、子どもたちからは積極的に手が挙がり、活発な意見交換を行うことができました。
また、プロの開発者はどのように商品を考えるのかという視点や、商品を販売するときの費用などにも触れながらアドバイスをすると、子どもたちからは「そんなことを考えながら商品をつくるんだ!」と驚きの声が漏れる瞬間も。商品開発の難しさや奥深さ、そして未来のケアにつながるアイデアを、子どもたちと一緒に考えることができた授業となりました。
いろいろな発表を聞けて楽しかった!
発表した人の案がよくて、すごいと思った。
お年寄りや困った人が近くにいたら、手伝ってあげたいです!
考えた商品が、困っている人の役に立てたらいいなと思います!
後日、子どもたちからお手紙が届きました。
「もっと福祉について知りたくなりました」「困っている人を助けられるケアコムさんは
ヒーローだと思いました」など、
60通ものあたたかいメッセージに、
よりよい製品をつくるパワーをもらいました。
本当にありがとうございました!
井上博貴先生
商品を使用する具体的な場面を思い浮かべることをアドバイスしながら、クラス全員で発表会の準備をしました。多角的な視点で物事を考える大切さを学べたのではないでしょうか。子どもたちの将来につながる経験になるといいなと思います。
澤野美香先生
「何に困っているのか」「解決するためにどんなことができたらいいか」という土台の部分から、子どもたちと一緒にたくさんのアイデアを考えました。子どもたちには、授業をとおして考えたアイデアを、ふだんの生活でも活かしてほしいです。
今回の特別授業は、校長会でケアコムさんの取り組みが紹介されたことをきっかけに実現しました。子どもたちはいつもよりも活動的に、そして自主的に授業に取り組んでいたと思います。皆さんの発表を聞いて、「よく考えているな」「堂々と発表しているな」と本当に感心しました!もし子どもたちのアイデアが形になることがあるのなら、次は製品づくりの工程でもケアコムさんと一緒に関わっていけたらうれしいですね。
青木栄二校長
子どもたちのアイデアが、これからの医療や福祉をつくり上げていくのかもしれません。
ケアコムは今後も、子どもたちや学校様とともに、未来のケアの形を考えていきます!
遠藤広樹
社長室
地域活性化担当
ゼネラルマネージャー
子どもたちには、「日常生活を送るうえで課題のある人たちが、どういうふうに過ごすと幸せになれるのかを考えてほしい」と思っていました。発表を聞いて、期待していた以上の授業になったと心から感じています。何より、一生懸命に商品を考えて、堂々と発表してくれたことがうれしかったですね。今後も玉村町の小学校様と連携して、子どもたちや学校様と共創する機会をつくっていきたいと思っています。
山田昌利
生産グループ担当部長
兼 価値共創グループ
価値共創チーム
バリューコーディネーター
1月に行った授業では、ナースコールの実機を用意し、体験してもらうためのサポートをしました。子どもたちも楽しそうに操作をしており、よい体験の場をつくれたと思っています。今回の発表会では、AIやロボットなど、世の中の情報を上手にキャッチしつつ、皆さんとても意欲的に取り組んでくれました。今後も学校様や町ぐるみで、工場見学やモノづくり体験などの社会学習をする企画を考えていきたいです。
河合大育
SMILEユニット
兼 開発グループ
シニアエンジニア
今回は自ら志願し、この授業に参加しました。子どもならではの視点やアイデアは、今後の商品開発につながるヒントばかりでしたし、「自分の知らない人でも、困っている人は助けたい」という気持ちが伝わる素晴らしい発表会でした。学校様と連携し、子どもたちと一緒に考える場をつくることは、未来の医療や介護を考えるうえで欠かせないものになっていくと実感しています。将来、医療や介護の道を目指す子どもが増えるといいですね。
玉村町立中央小学校
2023年3月2日は、いよいよ発表会の日。参加させていただいたケアコムスタッフも、“わくわく、どきどき”が止まりません!
発表してくれたのは、各クラスから選ばれた代表7チーム。発表をする子どもたちは、少し緊張をしているようでしたが、パソコンとプレゼンテーションソフトを巧みに操作し、未来のケア商品を自分の言葉でしっかりと提案していました。大人顔負けのプレゼンと予想の上を行くアイデアの数々に、ケアコムスタッフは驚かされてばかり!子どもたちの力作をご紹介します。