2パターン作成し、
患者さんによって使い分け!
大きなイラスト付きだから、
注意ポイントがわかりやすい
制作初期に作成したラフ
ページ構成、まんがイラスト、説明文……
随所に多職種のアイデアを落とし込んだ、
入院・通院患者さん向け
転倒予防パンフレットが完成!
入院される方のための転倒予防ワンポイント
ダウンロードに関する利用規約(ダウンロードの前に必ずお読みください)通院される方のための転倒予防ワンポイント
ダウンロードに関する利用規約(ダウンロードの前に必ずお読みください) ダウンロード東京科学大学病院様では、2022年より多職種による「転倒予防のための身体拘束プロジェクト」が行われていました。活動の一環として転倒・転落に関するパンフレットをつくることになったとき、たまたま病院様が見つけたのがCarecom Smileで公開されているあるある事例集でした。それをきっかけに、ケアコムにパンフレット制作のご依頼をいただきました。
制作初期に作成したラフ
入院中は体調が芳しくなく、筋力も低下するため、転びやすくなってしまいます。そこで「入院される方のための転倒予防ワンポイント」では、睡眠薬の服用中や手術後など、特に転倒しやすいシーンを紹介しています。また、転倒を予防するため、病院職員が移動を介助したり、ベッド周辺に離床センサーを使ったりすること、もし転んでしまったらすぐに看護師を呼んでほしいことなどを、わかりやすいイラストとともに周知しています。完成したパンフレットは、65歳以上かつ転倒アセスメント評価がレベル2以上の入院患者さんへ配布しているそうです。
転倒に気をつけなくてはならないのは、通院患者さんも同じです。病院という慣れない環境では転倒リスクが高まるため、「通院される方のための転倒予防ワンポイント」でも、通院時における特に転倒しやすい場面を紹介。こちらは東京科学大学病院様のホームページで公開し、注意を促しているそうです。
看護師さんの髪型は、東京科学大学病院様の実際の規則にならっています
もとになった転倒・転落あるある事例集は4コマまんがですが、このパンフレットでは転倒前後のシーンを中心に主に2コマで紹介しています。その分、イラストが大きくなり、注意しなくてはならないポイントも強調されたので、内容をより理解してもらいやすくなったのではないかと思います。
キャラクターや背景など、イラスト自体にもとてもこだわりました。看護師のユニフォーム、ベッド、ベッドカバー、入院着、外来の椅子などは、東京科学大学病院様で実際に使用されているものから、インスピレーションを得ました。通院患者さん向けパンフレットに登場する患者さんは、よりリアルに見えるよう服装や持ち物を微調整。職員さんからは「親近感がわいた」というご感想をいただき、うれしくなりました。
転倒防止に重要な、筋力とバランス能力を鍛える運動が8つ紹介されています
パンフレット制作における大きなポイントが、多職種の方々のアイデアが集まっているということです。精神看護専門看護師さんや病棟師長さんを中心に、さまざまな部門の職員さんにご協力いただきました。ケアコムがベースとなるものをつくったのち、病院職員さん、入院患者さん、通院患者さんなど約20名にヒアリングを実施。いただいたご指摘をもとに、ブラッシュアップしていきました。
例えば、リハビリ部門の職員さんの提案で、各パンフレットの最後には「転倒しないための身体づくり」というページを追加しました。このページでは病室や自宅でできる運動を紹介しています。力を入れたまま体勢をキープする時間を、あえて「数秒間」などとぼかした表現にすることで、無理のない範囲で気軽にチャレンジしていただけるよう工夫しています。
制作に関わる人が多く、確認のたびにさまざまなご意見をいただいたため、文字やイラストを何度も修正しました。少し大変でしたが、その分、読みやすくわかりやすいパンフレットになったと思います。パンフレットが完成した後に他院様から「東京科学大学病院と同じ仕様でパンフレットをつくりたい」というご要望がたくさんきており、よい仕上がりになったと実感しています。
2024年5月から入院患者さんへの配布・ホームページでの公開がはじまり、5月~7月にはパンフレットを読んでいただいた方へのアンケートも行いました。95%の方が「わかりやすかった」と回答してくださったほか、転倒予防のためには「無理をしない」「ゆっくり行動する」ことが大事だとご理解いただいたようです。さらに「転倒の危険を知ることができた」「自宅でも同じように注意が必要だとわかった」「運動についてもっと知りたい」といった好意的なご意見もたくさんいただきました。
東京科学大学病院